ねこめしの徒然日記

ねこめしと申します。小説家に憧れる猫好きの日記です。

猫の話

お題「わたしの癒やし」

子供の時から猫が好きだ。私が人生で初めて見た猫は黒猫だったことを今でも覚えている。私が育った街は港町だったので、野良猫は珍しくなかった。いろんな猫と出会った。私が小学生になった時、年の離れた兄が子猫を連れてきた。白黒のハチワレ模様だった。
兄が専門学校の敷地で拾った雄の子猫だった。男子寮でこっそり育てられた子猫はインスタントラーメンのなるとが好きだった。

彼は13年長生きしてくれた。最後は家から出ていったのだけど、家から出ていって1年経ったころ、近所の男性が家の前の空き家(古くなって隙間ができている)に似た猫が亡くなっている。と、教えてくれた。

私はその時、県外にいたので彼の遺体の埋葬に立ち会えなかった。
父が遺体を抱き上げると、フワリと軽く、綺麗な姿のままミイラのようになっていたらしい。
なんとなく、アンモナイトみたいに丸くなって眠る姿だったんじゃないかと想像する。

父は今も「猫はアイツだけだ」と言っているので実家にはもう猫はいない。

なのに私は見境なく、野良猫に話かけていく。無理には触りに行かないし、追わない。しかしあわよくば撫でたいし、擦り寄られたいという下心を持っている。
今は猫と暮らせない住居なので、いつか猫が立ち寄れる縁側のある家で暮らそうと思っている。

#猫の話